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院長の日記

2005.11.18  三年峠?

子供の宿題のひとつに音読というのがあります。
小学生のお子さまがおられる方は分ると思いますが、国語の教科書にある文章を親に聞かせるのです。
現在聞いているのが「三年峠」という話で、非常に面白いのです。
ストーリーは、ある村に三年峠という坂があり、「ここで転ぶと三年しか生きられぬ。」という言い伝えがありました。
その坂で転んだおじいさんが3年後に死ぬと思い、悲しみで寝込んでいたら、同じ村の人が「その坂で転んだら3年生きられるんだから、2回転べば6年、3回転べば9年、10回転べば30年生きられるよ」と行ってくれたので、そのおじいさんはもう一度坂へ行ってころころと何回も転んだそうです。
そのおかげか、そのおじいさんは長生きをされたというお話です。

私が感心したのは、その逆転の発想です。
あるひとつの事象を別の面から見ることで苦しみを取り除けたのです。
「人生、楽あれば苦あり」といいますが、これは楽と苦が交互に来るという意味ではないそうです。
人生は同じひとつですが、それを苦と思うか楽と思うかで全然人生が変わってくるのです。
「考え方ひとつで楽になるよ」という意味だそうです。

同じ意味ではありませんが、似たようなテーマとして「人間、万事塞翁が馬」というお話があります。
中国の古い話ですが、塞というおじいさんの所に馬が来ました。
周りの者は馬が来たといって喜びましたが、おじいさんは喜びませんでした。
その後、息子がその馬に乗っているときに落馬して足を怪我してしまいました。周りの者は心配しましたが、おじいさんは今度は心配しませんでした。
するとその国が隣の国と戦争になり、多くの若者が出兵して戦死しました。
しかし、おじいさんの息子は足が悪かったために戦争に行かずにすんで、死ぬことはありませんでした。

結局何が良くて何が悪いかは、後にならないと分らないということです。
実際、宝くじにあったって大もうけができた人が、その大金をめぐって醜い争いに巻き込まれたということを聞きましたし、逆に病気になったために出張に行けなくなった人が、出張でその人が乗るはずだった飛行機が墜落してしまったのに、病気のおかげで命拾いしたという事も聞いたことがあります。

どうせ生きるのなら、苦よりは楽が良いですよね。
でも、「良い悪い」や「苦楽」のように比べることを意識し、片方の「楽しみ」ばかりを望んでいると、結局その反対の「苦しみ」からも逃れられていないと思います。
「楽」を考えると「苦」も消えません。

本当は、比べてばかりいるではなく、自分の現在の人生の状況と面と向かい合う事が大切なのだと思います。
子供の音読から、人生の勉強ができました。

投稿者 Tdf4g (23:47) | PermaLink
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