院長の日記
2007.07.07 基本とは何ぞや?
今日はたなばたさまですね。
全国的に「七夕」が基本?です。
基本!
私もよく使っていると思う言葉です。
でも、私の場合は人に伝えるための便宜上の言葉ですね。
何故かというと、ふと基本ってあるのかなと思うからです。
基本は辞書を見ると、「物事が成り立つためのよりどころとなるおおもと。基礎。」とあります。
じゃあ、基礎を見てみると、
(1) 物事が成立する際に基本となるもの。
(2) 建築物の重量を支え、安定させるために設ける建物の最下部の構造。地形(じぎよう)・礎石・土台など、とあります。
基本と基礎はほぼ同じ扱いのようです。
いろいろな物事を始める時に、身につけておくべき技術や知識ということですね。
そこで問題なのですが、どこまでが基本なのでしょうか。
建築物のように構造上区別が付けやすいものは良いのですが、いろいろな物事ではそうもいかないはずです。
その点を調べていたら、見つかりました。
武術家の甲野善紀さんはこう言っています。
『武術に限らないですが、よく「正しい基本をまず初めにしっかり身につけることが大事」と言いますよね。確かに学問の場合はそうでしょう。
しかし、身体の感覚を主とする技芸の世界では、正しい基本というものを学問のように客観的に規定できないでしょう。
もし、正しい基本が初めから多くの人が身につけられるものなら、もっとできる人がいっぱいいるのではないですか。でも、実際は相手が素人でも、つかみかかった腕をいなされたりしたら途端に技がかからないといった程度の有段者が多いでしょう。
(中略)
(稽古の方法は)昔の職人と同じで、触れて、見て、一緒に時間を過ごして覚えるというやり方ですね。私は材料は与えるけど、それ以上のことはあまりしません。稽古はそれをヒントにしてそれぞれが試行錯誤しながら行います。
「教えたことを素直に聞くのが上達の早道です」なんてよく言いますが、そうした教え自体が間違っていたら、なんにも応用の利かない人間ができあがってしまう。
人が言った「基本が大事だ」という考えを検討しないまま、教えられた内容ずるずるべったりだと、自分の頭で考えられない人間になってしまいます。昔の職人を引き合いに出すのも、そうした人の動きは精妙で、言葉で説明できないものです。単純にマニュアル化できないから見て習うほかない。
だから「見習い」期間は雑用をしながら、師匠や兄弟子の技を側で見ることそのものが勉強だったんです。見て、技を盗んだり、一度教わったらそのまま身につく感覚が育っていたのだと思いますよ。』
さすが、ですね。
私が引っかかっていたのは、技術や技に関する「基本」という呪縛だったのです。
なるほど、と思います。
剣術は本来相手を切り殺す道具ですが、ここまでできたら人を殺せるというレベルなんてないと思います。
技術を知らなくても単に振り下ろすだけで殺すことはできるし、技術が上がればかえって人を殺せなくなるかもしれない。
私自身非常に参考になりました。
人生・生き方にもこうだという基本はないと思っています。
(マナーは別に考えています)
その人の性格、個性などが全て人生なんです。
点数にはならないし、基準値なんてない。
人生の達人は、自分が達人だと思っている人なのでしょうね。
だから、他の人にとってはどうでもいいことなのです。
思う、思わないは自由ですから。
どっちが幸せか、ということも無意味です。
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