横浜FCクリニック形成外科

横浜FCクリニック形成外科院長の日記

2009.12.05  皮膚の縫合について

最近、皮膚の接着に接着剤を使用することがあるのかというご質問がありましたが、そこでも書きましたが私は接着剤等は使用したことがありません。針糸で縫合することをずっと行なってきました。

あくまでも、個人的な好みの問題として縫合することを行なっていると書きましたが、私の中での「何故縫合を行なうのか」という問いに対しての自答を書きます。

まず、皮膚を縫う場合は、皮膚表面だけの問題ではなく、必ず谷底に面する絶壁のように創面があるということを考えます。

二次元な修復ではなく三次元的な修復ということです。

この絶壁に相当する面を合わせないと、あとで傷痕に段差ができてしまいます。

この絶壁の面を合わせるために、中縫いという埋没縫合を行ないます。

深い層であれば、筋肉も合わせなければいけませんし、脂肪層も浅層と深層の二層ありますから、これもあわせなければなりません。

真皮層をあわせてようやく表皮と真皮浅層を縫合します。

もしもですが、私がイメージしている接着剤による創閉鎖では、この絶壁に相当する創面を合わせるのが難しいのではないかと思っています。

例えば皮膚腫瘍などを切除して、そのあとを縫合するという場合には、腫瘍の大きさ分だけその創面はかけ離れていたことになりますから、 あわせようとしてもそれぞれの層の比率が少しずつ違うこともあります。

その場合に針糸で埋没縫合を行なう場合は、その面を観察して臨機応変に調節ができますが、接着剤を使用する場合は、どうしても誤差を修正しずらいのではないかというように思います。

創の中の縫合は行い、皮膚の縫合のみ接着剤という場合もあるかもしれません。

どちらにしても、皮膚を針糸で縫合する方が部分的な調節もしやすいのではないかと思っています。

正直なところ、まだ経験がありませんから「食わず嫌い」といえばそうかも知れません。

もう一度書きますが、是非はわかりません。あくまでも私の推測ですが、上記のようなイメージでいます。

投稿者 横浜FCクリニック形成外科 (13:57) | PermaLink
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