横浜FCクリニック形成外科

横浜FCクリニック形成外科院長の日記

2009.12.10  伝え方について

今では、ガンが見つかった場合でも、「ガン告知」としてご本人にも伝えることを基本的に考えられるようですが、ガン告知とは違った伝え方もあるのです。

これは私が卒業してすぐに入局した整形外科の先生から教えていただいたことです。

その先生は脊椎外科をご専門にされていましたので、四肢麻痺や半身麻痺の方をたくさん診ておられました。

私が一番印象に残っていることは、背骨の骨折などでもう神経が切れていしまい、そのために例えばもう両足が動かなくなるという患者様が搬送されてこられた場合のことです。

先生は、すぐにご本人に「もう両足は動きません」などのことは話をされないのです。

まずは背骨の治療に専念する旨を説明され、骨折の治療を進めます。

そして背骨の骨折部が落ち着いてきた時にも、たとえ麻痺があっても「もう戻らない」ということを言うのはまだ控えます。

リハビリも進んでいく段階でも、ご本人がある程度自分の置かれた状況についてわかってくる時まで待つのです。

むしろ、ご本人に雰囲気から感じてもらうというニュアンスですね。

はっきりしないといわれればそれまでですが、私が聞く立場であったとしたら、頭からどーんと明言されるよりは、こちらのほうが良いと思います。

外国人の方にはわかりにくいかもしれませんが、日本人お得意の「空気」を利用するのです。

「すぐには明言しない」ということと「告知のタイミングを待つ」ということが重要なのです。

手足が動かないというは、ガンと違い直接生命の危険があるという状況ではありません。

むしろ、それから先が長くなるのです。

だからこそ、ご本人に「聞く準備」が必要と思っています。

投稿者 横浜FCクリニック形成外科 (10:34) | PermaLink
コメントを投稿する

いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。

TrackbackURL :