医療関連日記

2011年6月30日 木曜日

カウンセリングという「応病与薬」の入り口

「応病与薬」は文字通り、病気に応じて薬を処方することです。 形成外科、美容外科領域でもこの方針が必要となります。

たとえば、お肌を改善したいというご希望に対しては、そのお肌の状況を見た上で適切と思う手段を選び行っていきます。

私の場合は、カウンセリングの段階で治療を希望される部分の治療法が複数ありうる場合は、そのことを説明の上で、患者様の方で選んでいただくというようにしていただいています。

もちろん、患者様の方ではなかなか決められない場合もありますが、その場合は費用やお越しいただく日数などその方のご都合もお聞きした上で、ご提案しながら方法を絞っていくという順序になります。

そして、初回のカウンセリングでは、原則的に方針を決めるということに重きを置き時間を取っていますので、施術内容によってはカウンセリング当日には難しい場合もあります。

当日難しい施術というのは、施術に時間がかかるか、もしくは何らかの準備を要する場合です。

ピアスなど施術自体が即目的になっている場合は、その手順や経過、問題点などを説明の上、ほとんどの場合当日の施術で行っています。

私の場合、カウンセリングには大きく二つに分けて考えています。

1 施術する内容が決まっていて、即施術可能な場合のカウンセリング

2 症状などが多様であるため、治療法としていくつかの手段が考えられるので、どの方法を行っていくかを患者様と考えていかなければいけない場合のカウンセリング


後者の場合は、初診でお取りしている時間を丸々使ってしまうことがほとんどですので、施術は次回にしていただくという場合が多くなります。

当院で治療数が多いものに「ホクロ治療」があります。 このホクロ治療は、前述の二通りのカウンセリングのどちらの場合もありうる治療であり、そういう意味では特殊なケースなのです。

お電話でのご予約段階では「ホクロ」という言葉でその手順を進めておりますが、実際に拝見させていただいて、レーザー治療が可能であると判断した場合に、色に反応するレーザーが使用できる場合は、当日でも数個程度であれば施術が可能な場合があります。

ホクロがほぼ同じ大きさの黒い「かさぶた」になるのでアフターケアも比較的楽で、レーザー治療自体もさほど時間がかかりません。


一方、盛り上がっているホクロやたとえ色があってもレーザーが反応しないような薄い色のホクロでは、CO2レーザーを使用します。

この場合は局所麻酔が必要になりますし、ちょっとずつレーザーで削りながら、どこまで削るかを決めていきますので、時間がかかります。 また施術後の経過でも軟膏処置が必要ですし、患者様によるアフターケアも重要です。

時間がかかり、より慎重さを必要とするこの治療の場合には、原則としてあらためてお越しいただき施術させていただく方針にしております。

皆さまも一刻も早く治療を始めたいというお気持ちは重々承知しておりますが、まずは方針を決めるということがその後の経過を決める重大なことであるが故、しっかりとお時間を取らせていただいているわけなのです。

なにとぞ、ご理解のほどをよろしくお願いいたします。

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2011年5月14日 土曜日

私の複数個所に手術を行なう美容医療に対する考え方

美容手術でその方の顔をほとんど全体的に変えるような内容が、しばしばテレビで特集されたりします。

私は、その様な手術を行なうことに対しての是非を問うという気持ちはありません。

やはり、必要であると考えられる場合もあると思うからです。

ただ、このような治療を行う際には、アフターケアとしてのカウンセリングは必要であろうと考えています。

これはテレビでは見えない部分ですから、どのようなシステムでフォローされているのか、私もよくわかりません。

その方が手術で自分の顔を変えたいと思われた切欠、動機についてですが、色々な理由があろうと思います。

それほどの決意をされるわけですから、よほどのことだと思います。

まあ、どのような理由があるにせよ、顔の複数個所を手術するなどの場合は、その術後の顔に対して当事者であるその方自身が術後経過を受容できるのかどうかも含めて心のケアをしていく必要があるでしょう。

そう思う理由ですが、テレビでも術後の顔の具合は紹介されますが、そのときにはきれいなお化粧が施され、きれいな服をコーディネートされての紹介ですから、予想以上に映える結果になります。

だから、出演したゲストからも驚きと称賛の声が上がります。
そして「よかった、よかった、シャンシャン」で終わるとしたら、その後はどうなるのか、私はそういう事を考えてしまいます。

その方が家に帰られて、お風呂から出られてふと鏡を見た時には、もうきれいな服もないし、お化粧も取れています。

自らの意思によって手術で意図的に顔を変えたにしても、変化した自分の顔を受容できるかどうかということは、やはり時間のかかることではないかと思います。

100%自分の思い通りだったとはいかない場合も、中にはあるのではないかと思うのです。

比較的に早く心理状態が落ち着く人もおられるかもしれませんが、そうでない方もおられる可能性を考えてしまいます。

又、顔自体の受容と共に、重要なのが周囲の変化に対応することです。

そもそも、この世が自分ひとりだけならおそらく手術には踏み切らなかったでしょう。

やっぱり、周囲の自分を見る目が気になったからでしょうし、ご自身でも周りと自分とを比較しての悩みがあったからこそ、決心されたと思うのです。

まして、テレビで公開して変えたとなると、周囲の目には「美容手術をした」という新たなレッテルが加わるのです。

その様な環境でこれから暮らしていかねばならないのです。

私ならこちらの問題をカウンセリングでは重視しますね。

顔の複数個所を手術するという場合は、アフターケアとしてのカウンセリングが必要であると思うのはこのような理由からです。

私は、これは手術を施した医師が行なうべきことではないかと思っています。

別のカウンセラーがされる場合も、チームとして行なうべきでしょう。

そこまでケアをしてこそ、初めて治療といえるのではないかと思います。

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2011年5月14日 土曜日

イチロー選手のコメントから

イチロー選手のコメントには、非常に共感できる部分があります。
というと、なんと偉そうなと思われるかもしれませんが、そういう意味では全くありません。
まあ、実績とかは度外視しての業種は違えど、プロとしての意識についての共感と思ってください。


バットがボールに当たる瞬間で打てるかとうかが決まるわけじゃないんです。
ピッチャーが投げている途中で、もう打っている。                              


イチロー そういえば、いままで診察のことについては一度も書いたことがなかったと思います。
ニュアンスがなかなかうまく伝わらないかもしれませんが、できるだけ書いてみましょう。

私も日頃の診療の中では、皆さんが考えておられるよりもかなり早くから、意識的に診察段階に入っています。

こちらにお越しになった方はご存じでしょうが、私は待合室まで行ってお呼びするようにしています。

実はその時の状況をちらっとでも見せていただくことからも所見を頂いているのです。
具体的には書きませんが、そうなんです。

特に初診の方ですと、情報がまだ何もないわけですので、貴重な情報なのです。
それから診察室に入ってこられる時も、椅子に座られる時も同じです。
すべてが情報を含んでいます。

またホクロの治療に来られたとしますと、「このホクロを取ってほしい」といわれた時に瞬時にある程度のことは判断がすんでいます。
多くの場合、私は口には出しませんがまず悪性かどうかをみます。

それで問題ないと判断して次の段階に進みます。 次はどのような取り方が良いのかです。

まあ、数秒である程度方法も狭めているのです。

そして、あとはその方がどの程度通院できるのか、接客のお仕事か、ご予算は、ご結婚などなにか治るまでの時期に制限があるのか、などなどをお聞きしながら、方法を決めます。

私は複数の手段があり得る場合もすべてお話しますので、ご一緒に考えるということになります。

つまり、実際のホクロ治療を開始するまでに、このようなことを頭の中で細胞に汗をかかせているのです。

もちろん、判断が難しい場合もあります。 その時はその時で、次の対応をいろいろ考えていくことになります。

というわけで、イチロー選手のコメントが非常によくわかると書いた次第です。

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2011年5月 7日 土曜日

他のクリニックにないもの

いつも人と違うことをしたい。

人と同じ方向は見ない。

人が変わるなら僕は変わらない。

人が変わらないなら、僕は変わる。


イチロー


私のクリニックを象徴しているような治療は何かというと、二つあると思っています。

それはマイクロクリスタルピーリングとソフトレーザーです。

まずマイクロクリスタルピーリングですが、細かい金属の粉を噴出させて角質を削るピーリングの一方法です。

「かさぶた」にはなりませんし、出血もありません。すぐにお化粧ができます。

実は、この機械はいまだ横浜には無いのです。

使用している私自身、この機械は非常に有効と思っているのですが、どうも他のクリニックの先生は、現在はレーザー、光治療、高周波、超音波などを利用した医療器械に目が向いておられるようです。

別に私としましては悲観することではなく、むしろ希少価値を利用できると思っています。

ソフトレーザーは、私が以前は整形外科で星状神経節ブロックなどペインクリニックなどの処置をしていたということと、ツボなど経絡の勉強をしているために入りやすいレーザーなのですが、他のクリニックではあまり利用されていないようですね。

検索しても他は歯科がヒットする程度でした。

それから当クリニックの特徴としましては、2年前から行っている訪問診療もあります。

訪問診療は、後期高齢者を主に診療する純粋な保険診療です。

同時にデイサービスにも顔を出して、体操やったり、お話しています。

この美容医療と訪問診療の組み合わせは、あまり類を見ないかと思っていますが、実は訪問診療は他にもやられている先生がおられます。 私は、私とおなじ横浜市で開業しておられます。

その先生にはいつも敬意を表しており、同じ方向が見えておられる先生なのではないかと思っております。

それから、これはまだ利用できるという状況ではありませんが、これからという分野として、「サプリメント・アドバイザー」のライセンス取得を行う予定です。

もう勉強はしているのですが、年内に試験を受けに行く予定です。

 このサプリメント・アドバイザーの知識は、外来診療や訪問診療などにも活かしていこうと思っております。

タイトルの「他のクリニックにないもの」ですが、一番はやっぱり「私」でしょうか。

こんな奴は、あんまりというか他では見ないでしょうね、きっと。(^_^;)

ちなみにイチロー選手のコメントですが、私の場合は


よく人と違うことを考えてしまっている。

人と同じ方向を見ても距離感が違うようだ。

また、人も変わるし、僕も変わる。

ただ、いつも違う方向を見ているようで、同じには変われないみたい。


こんな奴です。(^_^;)

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2011年5月 7日 土曜日

自分の心に問いかける医療

私は美容医療も扱っていますが、医療としては保険診療とおなじ考えです。

ただ世の中では、必要不可欠な医療ではないと考えられる方もおられるでしょう。

でも保険内診療の中でも、必要不可欠とは言えない治療もあります。

大きな違いは、身体だけでなく心も含めた心身の問題が関係することと、社会的な、その人の環境から適応を考える必要があるということでしょうね。

最近、美容医療について話をしていて、「美容医療のイメージってなんだろう」という事を考えました。

分かりやすい例としては乗用車でしょうか。

乗用車は所有することで好きな時に目的地に行くことができます。

自分の希望がかなうわけです。

公共的交通手段に乏しい場所でしたら、非常に重宝します。

しかし、所有することで定期的に何かと出費があります。

税金はかかるし、車両に対しても、燃料に対しても。 私には、美容医療の特徴も似ていると思います。

車に例えた理由はまだあります。

このような乗用車は、年齢的にも20歳以上で仕事にも余暇にも精力的に動き回れる時代に、多大な効果を発揮します。

車でドライブに行ったり、遠距離の旅行に出かけることができるからです。

つまり車にじゃんじゃん乗る時期があるのと同じで、美容医療にもその方にとっての旬な時期があると思います。

しかし、実はその先にもう一皮剥けるというか、突き抜けるテーマがあると思います。

やはり高齢者になってくれば、あんまり必要に迫られない限り車を運転するということはなくなってきます。

むしろ、自分の足で歩くことの方が非常に重要になってきます。

たとえ、遠いところに行くにしても、公共的交通手段を利用することで、心身に適度な刺激を与えることができます。

このように、車を運転する時期から卒業する段階が来るのです、必ず。

私は、美容医療も同じではないかと思っています。

美容の範囲が拡大するといってもいいでしょう。

顔のパーツやスタイルなどの局所的な問題から、健康維持または健康増進という心身をマクロに捉えて考えていくのです。

こういう考え方も、クリニックで美容医療も行いながら、訪問診療やデイサービス訪問でご年配の皆さんとご一緒させていただいているという環境からつくられたのかもしれませんね。

いずれにしても、「自分にとって良いと言える人生、死ぬ時に満足して死ねる人生」を自分で作るにはどうしたらいい?という問いに対しての、ひとつの提案に美容医療があるのだと思います。

そういう意味では、「自分の心に問いかける医療」とも言えるでしょう。

カッコつけすぎですかね。f^_^;

しかし、自分に痛みや障害、異常があって治すという保険診療に対しては、こう言うしかないかと思っています。

自分に必要と思うかどうかは、人それぞれの自由です。

ちなみに、私が今考えているこの美容医療の方向性については、ホームページで「美容医療のその先」というタイトルでも、触れています。

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