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外用薬の効果について

外用薬の効果判定について


当院でもハイドロキノン含有の外用剤を使用することがありますが、シミなどの治療としてこのような外用薬を単独で使用する場合は、効果の発現にはどうしても時間がかかります。


なぜなら、ハイドロキノンはメラニン色素が作られるときに使われる酵素の一つの働きを阻害することで効果を出しますから、使用されている方の細胞の代謝なども影響するからです。


このように、効果を判断することが簡単ではないということも、外用薬を使用する場合の特徴の一つです。


ハイドロキノン外用薬以外にも外用薬はありますから、一般的なその効果判定についてご説明します。



外用薬単独でシミ治療を行う場合、効果が見えてくるのにはやはり1ヶ月、評価の判定には2~3ヶ月は観察しないといけません。


このように変化が非常に遅いため、日々鏡で顔を見られているご本人には、どうしても改善度がわかりにくくなってしまうということも、判定の難しい理由の一つです。



それから、この外用剤の効果判定についてもう一つ隠れた理由があります。


まず、「変化が無い」というのは「効果がない」と同じ意味でしょうか。


実は、変化が無いからといって、効果がないのだとはすぐには言えないのです。



この意味がすぐにはわからない方がおられるかもしれませんので、たとえ話でご説明します。


まずここに、水が大体7~8分目くらい入っている浴槽があるとします。


そして、その浴槽の底の栓が緩んでいて徐々に水が漏れている状況を想像してください。


そうしますと、そのまま何もしなければ水はどんどん減っていくだけです。


水を増やす、つまり元の量に戻すには、浴槽に水道の蛇口を開けて水を入れることです。(浴槽の栓というのは、症状の進行及び時間的経過の象徴ですので、栓を閉めることはできないと仮定します)


この入っていく水の量が出ていく水の量よりも多ければ、浴槽の水は再び増えていきます。


もしも、入る水の量が少なければ水の量は減少しますが、何もしない、つまり水を入れない場合よりは減っていくスピードが遅くなります。


そして、もしも出る水の量と入れる水の量がほぼ同じであれば、浴槽の水量はほとんど変わらないということになります。


以上の状況を想像していただき、ここでさらにこれを観察する人がいるとします。


そしてこの人は、この浴槽の水面だけがわかるだけで、底から水が漏れていることと、さらに水が入っていることがわからないと仮定します。


この人には「水位の変化」という結果しか見えないのです。


この一連のイメージを外用剤使用の経過に当てはめてみますと、「観察する人」は「外用薬を使用されているご本人」です。


「浴槽に初めにあった水の量」が「その方の肌の元の状態」です。


そして「水が減っていく」のは「シミが濃くなってくる」ということを意味します。


「上から入れる水」が「ハイドロキノン外用薬」です。


「水の量が元の量に戻る」のは「シミが薄くなる」ことを意味しており、「水が減っていくが以前よりもゆっくりになる」のは「ハイドロキノンの効果が少しはある」という状態を意味します。


しかしこの場合は、ハイドロキノンの効果が弱いということにはなりますから、他の手段に変更する必要があります。


最後に、「水の量が変わらない」という場合は、二つの可能性を考えます。


一つはメラニンの量も変動せず、ハイドロキノンも効いていないという状態です。


もう一つがメラニンの量は増え続けようとしているが、ハイドロキノンの効果でそれは食い止めている状態です。


前者の場合は、やはり他の方法にしたほうが良いと判断します。


微妙なのは後者の場合で、メラニンを作る力が強い場合は、たとえレーザー治療を行なっても、再び色素沈着を起こす可能性が高い時期でもあります。


そのため、このような場合は、しばらく様子を見ることが良いと考えています。


このような「メラニンを作る力が強い」という状態であるかどうかを判断する方法ですが、顔であれば全体的な色素沈着の経過を観察して、薬を塗っていない部分との比較である程度の判断をしています。


また、ここでは書きませんでしたが、ハイドロキノン外用剤をぬってシミが薄くなったとしても、実はハイドロキノンの効果ではなく他の影響でシミが薄くなるという可能性も 否定できないと思います。


そして、シミがうすくならないからといって、ハイドロキノンの効果がないということもすぐには判断できないと上記に書かせていただきました。


このように、外用薬による治療を行う場合でも、色々なことを考えています。
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